📝 この記事の要点
- 国内で唯一、モンゴル・カザフスタン等の新興国不動産案件を扱う
- カントリーリスクを加味すると、海外案件の優位性は限定的
- 最低投資額は10万円〜と4社中もっとも高め
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | TECRA株式会社(非上場) |
| 分析対象件数 | 100件(国内52件・海外48件) |
| 平均想定利回り | 9.25% |
| 平均運用期間 | 19.3ヶ月 |
| 利益原資の構造 | キャピタルゲイン型52件・インカムゲイン型40件・ハイブリッド型8件 |
| 対象国 | 日本52件・モンゴル26件・カザフスタン14件・米国5件・スリランカ3件 |
| 最低投資額 | 10万円〜(1口10万円単位) |
はじめる前に確認したいポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 中途解約・換金 | 原則不可(申込後8日以内はクーリング・オフによる契約解除のみ可能) |
| 出金口座 | 楽天銀行(JRE BANK含む)指定なら振込手数料はTECROWD負担。他行の場合は投資家負担 |
| 募集方式 | 一般募集は先着順。ファンドにより先行抽選枠(完全無作為抽選)を設ける場合あり |
| 会員ランク制度 | あり(会員クラス制度。上位クラスは先行抽選枠に参加可能) |
他社と比べ最低投資額が10万円〜とやや高めである点は、少額から試したい人にとっては留意点になります。
国内で唯一、新興国不動産を扱うプラットフォーム
分析対象4社の中で、TECROWDは唯一、モンゴル(ウランバートル)・カザフスタン(アルマトイ等)・スリランカ・米国といった海外不動産案件を継続的に扱っています。海外案件は48件と全体の約半数を占め、生の想定利回りだけを見ると国内トップ層に匹敵する水準の案件(モンゴル案件で年利15%台等)も存在します。
カントリーリスクを加味すると評価は変わる
当メディアの分析では、投資対象国のリスク(為替変動・法規制・送金リスク等)を加味した調整を行っています。この調整後で見ると、海外案件の総合的な資金効率は、同水準の生利回りを持つ国内キャピタル型案件には及ばないという結果になりました。海外案件48件の総合スコアは、国内案件全体と比較して一貫して低い水準にとどまっています。
これは「TECROWDの海外案件が劣っている」と断定するものではなく、生利回りの高さだけでなく、投資対象国に由来するリスクも合わせて評価する必要がある、という点を示すデータです。
TECROWD 100件の資金効率スコア(縦軸・対数)×構造タイプ(横軸)分布。3カテゴリに分散しており、他3社に比べ構造タイプの偏りが小さい。
上図の通り、TECROWDは他3社と異なり、純粋インカム型・ハイブリッド型・純粋キャピタル型の3カテゴリに件数が分散しています。これは利益原資の構造という観点で、4社の中でもっともバランスの取れた分布と言えます。
TECROWD 99件の利回り×運用期間分布。色はファンド名から判定した物件用途を示す(4社共通フォーマット)。
このアセットタイプ分類は、TECROWDでは99件中65件(66%)が分類不能でした。海外案件はファンド名が現地語・プロジェクト名主体であることが多く、キーワード判定になじまないためです。分類できた34件の範囲では中リスク(オフィス・商業)が23件と最多でしたが、6割超が判定不能である以上、この結果を全体の傾向として一般化はできません。
他3社との位置付け
平均利回り9.25%・平均運用期間19.3ヶ月は、4社の中では中間〜やや控えめな水準です。ただし他3社と異なり国内外に案件が分散しているという構造上のユニークさがあり、単純な利回り・期間の比較だけでは捉えきれない特徴を持ちます。
この社のデータが参考になりやすい投資家像
- 国内不動産だけでなく、新興国不動産への分散も検討したい人
- 為替・カントリーリスクを理解した上で、高利回り案件との付き合い方を判断できる人
- 利益原資の構造(インカム/ハイブリッド/キャピタル)がバランスよく分散した選択肢を求める人
まとめ
TECROWDは、国内不動産クラウドファンディングの中で唯一、新興国不動産への分散投資という選択肢を提供する点がユニークです。ただし海外案件の高い生利回りは、カントリーリスクを考慮すると相応の割引が必要になるというのが、実データからの分析結果です。これは当メディアの独自分析であり、投資の推奨を意味するものではありません。